特集 神川紀行 その1
真田町を南北に流れる神川(かんがわ)は、歴史上だけでなく、現在も生活に密着した命の水、として大変重要な役割をになっています。
そこで神川を、その源流から千曲川に合流する地点まで、その水の流れと一緒に旅をしてみましょう。

 

    四阿山のカルデラと水系(クリック拡大)
菅平高原の東北側に位置する四阿山(あずまやさん)、根子岳(ねこだけ)は、須坂市に注ぐ米子川の源流を中心とした爆裂火口の外輪山として浦倉山、奇妙山と、直径約3kmの四阿火山のカルデラを形成しています。

火山の規模からすると、すぐ隣の浅間山よりはるかに大きなものだったと思われます。
火口跡からは大量の硫黄が産出されていました。
 

四阿山(標高2354m)は、真田町、須坂市、群馬県嬬恋村にまたがる明峰で、日本の100名山にも名をつらねています。

分水嶺の北側に流れる水系は、米子川、となり、東側に流れる水系は、吾妻川、そして南西に流れる水系は神川となって、山を下ります。

この四阿山山頂には、養老年間(717〜724年)に勧請されたとつたえられる山家神社の奥宮がまつられ、ここから流れ出る本流は御手洗(みたらし)の水と呼ばれ、水分(みくまり)の神の宿る神聖な川として大切にされてきました。

根子岳と四阿山(右)

四阿高原の登山口から7km, 4時間の登山は結構きついものがあります。

山家神社の里宮は真田区にあり、平安時代の延喜式(905年〜)や、倭名抄にも記載のある、大変古い神社です。(別項にて特集予定)

1562年、山家神社の奥宮の社殿修理の扉に、真田幸綱、信綱の名前が記され、また、1587年には真田昌幸の「四阿山における特定樹種の伐木の禁止令」が出されていることから、当時から真田の水源としての四阿山の重要性が認められていたことがわかります。

四阿山の頂上写真

6月の四阿山の山開きが済んでも、頂上付近の山陰には残雪がのこり、山の保水力の高さをうかがわせます。
山の雪解け水は山麓の緑を育てます。

つらい登りにくらべると、下りはうそのよう。
おー牧場は緑、草の海風が吹く、・・・・思わず歌が口をついて出ます。

山から集まってくる水は、菅平湿原の菅平川、唐沢、大明神沢、中之沢、そして渋沢川となって神川の源流を形成します。

第1回了(この項続く)


山家神社奥宮


    菅平湿原の菅平川


    唐沢の滝

四阿山頂上付近の残雪


菅平牧場